注文住宅を三重県内で新築しようとするのであれば、それにふさわしい土地を選ぶ必要があるといえます。この土地探しの段階でも、実際に注文住宅として新築することになるマイホームの具体的な姿をイメージして、いろいろな点に注意を払わなければなりませんが、なかでも見落としがちになってしまうのが、その土地の地盤の強さについてです。
注文住宅に限らないことですが、住宅というのは土地の上にコンクリートで基礎をつくり、さらにその上に柱をのせて部材を組み上げるという構造になっています。そのため、土地の地盤が極端に弱いようであると、基礎が部分的に沈み込んでしまって傾きが生じてしまい、ついには正常に住むことができなくなってしまう場合があるのです。また、地震のような自然災害にあった場合にも、地盤が弱い場合は建物の崩壊をまねきやすくなるため、眼には見えない部分であるといっても、きわめて重要であるといえるのです。
三重県の場合には、県土の西側から南側にかけて、鈴鹿山脈、紀伊山地といった山並みがそびえ、東側は伊勢湾、熊野灘といった海洋に面しています。そして、山から海には中小の河川が傾斜にそって流れているという構図となっています。もしも海や河川にかなり接近した場所にある土地であったり、水田を埋め立ててつくられた土地のような場合には、地盤がかなり弱いことが考えられます。
この場合、そもそも購入をしないというのがいちばんであるわけですが、立地環境や予算、面積などの他の条件から購入をしたいという場合には、地盤改良をすることになります。地盤改良にもさまざまな方法があるものの、基本は人為的に住宅を新築できるだけの強固な地盤につくりかえるということになりますので、かなりの費用がよけいにかかってきます。また、地盤の強さがそもそもわからないという場合ですが、専門の会社に委託をして、地盤の強さを実地に調査してもらうことになりますので、その場合もある程度の出費は覚悟すべきといえます。
なお、三重県内の場合には、個別に売買されている土地のほかに、大手のデベロッパーなどが山林を切り開いて新しく造成した住宅団地なども多数あります。こうした住宅団地内の土地であれば、すでに地盤調査などは終了しており、そのデータを請求して教えてもらうといった対応が可能なことがありますので、土地探しの際に、そのことを販売担当のスタッフに要求してもよいでしょう。